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北浜のビストロ移転20周年 テーブルは一枚板「いつ来ても楽しめる店に」

厨房に立つ萬谷さん

厨房に立つ萬谷さん

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 ビストロ「La Tortuga(ラ・トォルトゥーガ)」(大阪市中央区高麗橋1、TEL 06-4706-7524)が10月、北浜に移転オープンして20周年を迎えた。

来た人は必ず注文するという「パテ・ド・カンパーニュ」

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 店舗面積は24.5坪で、席数は20席。同店は1998(平成10)年に靱公園そばでオープン。2001(平成13)年に現在の場所に移転した。店では「フレンチやスペイン料理、南米料理のエッセンスが詰まっている」という料理やワインを提供。オーナーシェフの萬谷浩一さんは「パテ・ド・カンパーニュは来た人は必ず頼む」と説明する。

 萬谷さんは「お客さんや生産者など、そのときどきの人との出会いが思い出深い」と23年を振り返る。オープンから10年は毎年フランスに渡り、ワイナリー巡りをしていたという。各地の生産者と親交を深めていくうちに「日本の生産者にも目を向けたいと思うようになった」と明かす。関西を中心に農場や牧場に足を運ぶようになり、鶏肉は「胸肉がおいしい」(萬谷さん)という奈良の養鶏場から、西洋野菜は紀ノ川の農園から、それぞれ取り寄せているという。

 店内は3年前に改装。内装はペルー・マチュピチュ観光の基点になるクスコの街で見たレストランから着想を得たという。「世界中の観光客が集まる店で、いろんな国の人が一つのテーブルで楽しく食事をしていたのが印象的だった」と萬谷さん。改装後は一枚板の大テーブルを設置。コロナ前には客同士でコミュニケーションを取る姿が見られたりなど、思っていたスタイルの店に近づけられたという。

 コロナ禍を受けて4月から始めたカフェ営業は10月1日で終了。営業中には、10代の客やカフェめぐりが趣味の人など新たな客層の来店に恵まれたほか、週に3、4日通ってくれる熱心なファンもいたと喜ぶ。「北浜のビストロといえばラ・トォルトゥーガといわれるような、いつ来ても安心して楽しめる店でいたい」と力を込める萬谷さん。「いつか畑や猟などをしながら料理も提供できるような店も開くことができたら」と笑顔を見せる。

 営業時間は、12時~14時、18時~21時。火曜・水曜定休。新型コロナウイルス対策として定期的な消毒・換気、パーテーションの設置などを行って営業する。

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