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大阪・江戸堀の「米忠味噌本店」が201周年 時代に合わせた商品開発も

7代目当主の金澤忠俊さん。店舗は四つ橋筋に面して立地する

7代目当主の金澤忠俊さん。店舗は四つ橋筋に面して立地する

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 「米忠味噌(みそ)本店」(大阪市西区江戸堀1、TEL 06-6441-2266)が10月、大阪・江戸堀にオープンして201周年を迎えた。

カウンターに並ぶフリーズドライのみそ汁

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 同店は1745(延享2)年、石川県・金沢で両替商を営んでいた初代が大阪に進出し、米問屋を創業したことに始まるという。同店の米こうじを使って仕込んだみそが周囲の武家屋敷で評判になったことから、1820(文政2)年にみその醸造・販売を専業にしたとも。同店が扱うみそは赤みそを中心に30種類以上で、本店のほか百貨店などで小売をするほか業務用も販売する。

 現在の当主・金澤忠俊さんは7代目で1993(平成5)年に父親から事業を継承。船場で育ったことから近隣の会社や飲食店の創業家とも親交が深く、近くの日本料理店にも商品を卸している。金澤さんは「船場の老舗店から各地に羽ばたいた料理長が地方でも使ってくれ、うちの味が全国に広がっている」と眼を細める。

 昨年迎えた200周年はコロナ禍のため、特にイベントなどは企画しなかったという同店。金澤さんは事業について、時代の変化に合わせて「どんどん変えていかないといけない」と力を込める。「みそ汁用のみそは売り上げは減少傾向だが、フリーズドライのインスタント製品が伸びている」と話し、現在の4種類から種類を倍増させたいと話す。「海外の人も飲みやすいような白みそ入りのインスタントスープも開発した。次の代では海外にも積極的に販路を広げることができたら」と意欲を見せる。

 営業時間は9時30分~18時。土曜・日曜・祝日定休。新型コロナウイルス対策として定期的な消毒・換気などを行って営業する。

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