大阪・御堂筋沿いの北御堂(大阪市中央区本町4)で3月8日、北御堂ゼミナール「建築家岸田日出刀と北御堂」が開催される。
同所はかつて木造建築だったが1945(昭和20)年の大阪大空襲により焼失。1964(昭和39)年に建築家・岸田日出刀の設計によって鉄筋コンクリート造りの地下1階、地上6階建ての建物へ再建されたという歴史を持つ。再建時に大きく姿を変えた同所の建築について、「なぜそのように変容したのか」などを解説する。
建築家・岸田日出刀は同所のほか、東大安田講堂や同図書館、衆・参院議長公邸、高知県庁などの建築に関わった。著書に「日本建築史」「欧州近代建築史」「第11回オリンピック大会と競技場」「焦土に立ちて」などがある。
講師は、建築史家・大阪市立大学大学院工学研究科准教授の倉方俊輔さん。倉方さんは「生きた建築ミュージアム事業 大阪セレクション」の選考に関わっており、同所が2014年から選定され、昨年からツアーに組み込まれたことをきっかけとして今回のイベントが企画されたという。
僧侶の中下武史さんは「北御堂の建築に関するイベントは初開催となる。現代の生活の中で形を変えた寺院の建築について、建築関係の方や建築に興味のある一般の方にぜひ知ってほしい。建築や建物が北御堂へ足を運ぶきっかけとなれば」と呼び掛ける。
開催時間は18時~19時15分。入場無料。