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「薬の町」道修町の神さん-少彦名神社で献湯祭

「献湯神楽(けんとうかぐら)」という神事を行う巫女

「献湯神楽(けんとうかぐら)」という神事を行う巫女

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 少彦名(すくなひこな)神社(大阪市中央区道修町2、TEL 06-6231-6958)で8月23日、「献湯祭」が開かれる。

たすき掛けの白衣白袴姿の巫女が「湯花(ゆばな)」を散らす様子

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 同神社は、「薬の町」として知られる道修町のビルの間に鎮座し、健康の神・医薬の神としてあがめられている。日本の薬祖神である「少彦名命(すくなひこなのみこと)」と、中国で医薬の神「神農氏(しんのうし)」を祭神としており、「神農さん」とも呼ばれている。

 1780(安永9)年、以前から薬種商たちが道修町の仲間会所に祭っていた神農氏と共に、京都五條天神宮より少彦名命の分霊を勧請(かんじょう)・合祀(ごうし)したのが始まりとされ、お守りの「張り子の虎」が有名。1822(文政5)年に大阪で疫病のコレラが流行した時、疫病除薬として「虎頭殺鬼雄黄圓」という丸薬をつくり、病除祈願し無償でお守りの「張り子の虎」と共に配ったところ病気が平癒したと伝えられる。境内には「くすりの道修町資料館」もある。

 同祭では、太鼓の音に合わせて「献湯神楽(けんとうかぐら)」という神事が行われる。同神事では、浪速神楽の式目の中の「湯立て」という神楽を奉奏。11月を除く毎月23日に執り行われている。

 お湯は煎じる・溶かして飲むなど薬と深い関係にあり、そのお湯を神に奉納することで人々の健康や道修町の薬品業界が役目を遂げられるように祈るという。神事が終わると、お神酒が振る舞われ、「湯立て」で用いたお湯は「湯花(ゆばな)」として持ち帰ることもできる。「お清めしたい場所にまくか、風呂の湯船に入れると良い」という。

 開催時間は8時30分と12時30分の2回。

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