「屋上緑化ワインプロジェクト説明会」が2月6日、大阪・道修町の「日本バルク薬品」本社ビル(大阪市中央区道修町3)で行われた。主催は道修町まちづくり協議会(通称The 道修町倶楽部)。
道修町地区のビル屋上でワイン用ブドウを栽培し、屋上緑化を進めるとともに収穫したブドウを原料に「大阪ワイン」を造ることを目的としたプロジェクト。大阪府の推進する「みどりの大阪推進計画」の一環として、「大阪スカイハイ・ヴィンヤード」(柏原市)の協力を得て企画した。
参加企業はブドウの栽培セットを1鉢1万円(搬入費等込み)で購入し、屋上でブドウを栽培・管理する。ブドウは収穫後、ワイン製造業者に1本500円で製造を委託。完成したワインは販売せず、参加企業で自家消費する。栽培セットの準備や栽培のアドバイス、ブドウの集荷、ワイン製造委託の仲介などを「大阪スカイハイ・ヴィンヤード」代表の祐田尚紀さんが行う。
現在は先行参加企業として、「日本バルク薬品」「千島土地」(以上、道修町3)、「田村薬品工業」(道修町2)の3社が昨年4月からブドウ栽培を始めている。今年の夏には初のブドウ収穫を行い、来年1月ごろにワインが完成する予定という。
「日本バルク薬品」の平田公秀社長は「屋上緑化による地球温暖化対策という目的に共感して参加を決めた。最初は10センチほどの木が2メートルまで成長していく様子を見守るのはとても癒やされた。台風対策など苦労することもあったが、搬入した20鉢全てが順調に成長している」と話す。
ブドウ栽培を担当する古川貴弘さんは「最初はきちんと栽培できるか不安だったが、やってみると楽しかった。普段はデスクワークをしているので、外に出ると気分転換にもなる」と話す。
ブドウは1鉢で最大6房ほど収穫でき、2房でフルボトルのワイン1本が醸造できるという。平田社長は「来年4月に当社は創立50周年を迎えるので、OBや社員たちと記念ワインを楽しめたら」と期待を寄せる。