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大阪で自転車ビジネス活況-北浜の折りたたみ自転車店は専門性で勝負

折りたたみ自転車が所狭しと並ぶ「LORO CYCLEWORKS」の店内

折りたたみ自転車が所狭しと並ぶ「LORO CYCLEWORKS」の店内

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 自転車が安全・快適に走行できるよう環境整備が進む大阪・本町で現在、自転車関連ビジネスが活発化している。

一番人気の「BROMPTON」

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 大阪市では、2013年9月に市内初の自転車専用レーンを本町通に設置。昨年10月には御堂筋の自転車レーン整備イメージが盛り込まれた「御堂筋の道路空間再編案」を打ち出すなど、自転車利用環境の整備がすすめられている。

 本町エリアは中之島周辺の河川敷も近く、サイクリングを楽しむ愛好者が近年増えている。イオングループのスポーツ自転車専門店「イオンバイクスポーツ大阪」や、スポーツ自転車に特化した駐輪場「ヴェロスタ」など、大手・ベンチャー企業を問わず、同エリアへの新規参入が相次いでいる。

 「LORO CYCLEWORKS(ローロサイクルワークス)」(大阪市中央区東高麗橋4)は、1999年に上本町で創業。折りたたみ自転車専門店として全国で草分け的な存在として知られる。2004年に北浜へ移転し、現在は、大阪・東京・横浜・京都・神戸・福岡に計7店舗をグループ展開し、事業を拡大している。折りたたみ自転車に精通したノウハウが評価され、4年前にオープンした神戸店は、英国の高級折りたたみ自転車メーカー、BROMPTON社のオフィシャルショップ第1号店となった。

 大阪店の店内には常時20種類のブランドの折りたたみ自転車が並ぶ。客層は40~50歳の男性が中心だが、最近では、約20万円する高級モデルをシニア世代が夫婦で購入するケースもあるといい、日常使いを目的とした数万円台の廉価モデルも売れているという。

 店長の肥田さんは「新しくできたマンションに駐輪場がなかったり、市内のビルにも駐輪場がなく自転車の保管場所に困ったりする方が多いと感じる。駅前の駐輪スペースは徐々に整備されてきているが、まだ十分な状況とは言えない。保管場所の事情から、容易に室内保管できる折りたたみ自転車を求めるお客さまが増えているのでは」と分析する。

 折りたたみ自転車は、通常の自転車より可動部分が多いため、特別な手入れや専門知識が必要となる。「折りたたみ自転車は買った後のメンテナンスが一番大切。そのためのアフターフォローは専門店にしかできないと自負している」と肥田さん。

 同店で購入した自転車のメンテナンスは永年無料のほか、ユーザー自身がパンク修理できるようになるための講習会を開いたり、整備ノウハウや清掃のコツなども積極的にレクチャーしたりしている。

 このほか、淀川クルージングを主催する「御舟かもめ」とコラボレーションしたサイクリングイベントを定期的に開催するなど、折りたたみ自転車愛好者のコミュニティーづくりにも取り組んでいる。3月1日には、BRONPTONの愛好者が集うイベント「BROMPTON LOVERS MEETING」を 瀬戸内海のしまなみ海道で実施する予定。

 営業時間は10時30分~19時30分。年末年始定休。

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