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毎朝社員2人にランチが当たる?-IT企業がユニーク社内制度

出社時オフィスのエントランスをくぐった後、表示されるアプリ画面とチェックする社員

出社時オフィスのエントランスをくぐった後、表示されるアプリ画面とチェックする社員

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 IT企業「IN VOGUE(インヴォーグ)」(大阪市中央区高麗橋3)が5月より、社内のコミュニケーション活性化及び福利厚生を目的に、ランチが当たるユニークな社内制度を導入した。同制度には、独自開発の新技術Beacon(ビーコン)端末を利用した社内向けアプリケーション「IV LIST」を使う。

出勤時に、楽しそうにランチ無料券が当たるスクラッチくじで結果を確認する社員たち

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 同アプリでは、オフィスのエントランスをくぐると同時に毎日2人にランチ無料券が当たるスクラッチくじ「出勤ボーナススクラッチ」が配信され、くじ引き完了後に自社情報ページを立ち上げる。始業前に効率よく社内のお知らせ情報、スタッフが発信する研究開発やノウハウを含む情報共有がスムーズにできるようになるという。

 この取り組みを始めた背景について、社長の米田純也さんは「会社独自で研究していた技術(ビーコン)が今の経営課題にうまくリンクさせることができると思ったことがきっかけ。会社規模が大きくなるにつれ情報伝達力が下がってきたと感じていた。エンタメ要素を含み、皆が喜ぶような取り組みを行うことで毎日習慣化でき、情報共有を徹底できると考えた」と話す。

 取り組みを始めてから約1カ月。「社内の情報共有の円滑化という目的はうまく進んでいる。朝の社員の表情やモチベーションにも明らかな変化があった。朝の出社時はなかなか仕事のスイッチが入りにくいが、出勤ボーナススクラッチがあることで、朝の出社後、楽しそうに働き始めている社員が増えた」という。

 同アプリに使われたBeaconは、位置情報が把握できる通信技術。位置情報の把握といえばGPS機能が一般に知られているが、GPSは人工衛星による探知システムで、屋内での精度が低くなり、経度と緯度の探知が基本。そのため、屋内の各階ごとの使い分けは難しいとされている。しかし、Beaconは端末自体が無線を発信しているので、屋内外問わず使用することができる。低電力で通信できる点も特徴。

 「大型店舗内でのクーポン通知など、今後さまざまな場面でBeaconを使ったサービスを提供できるようにしたい」と一般への普及にも意欲的に取り組む姿勢だ。

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