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大阪で「船場アカデミー」サテライト講座 秀吉の「黄金の船」も

黄金の御座船は、「豊臣期大坂図屏風」に描かれた秀吉の「鳳凰丸」がモデル。

黄金の御座船は、「豊臣期大坂図屏風」に描かれた秀吉の「鳳凰丸」がモデル。

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 大阪市中央区役所(大阪市中央区久太郎町1、TEL 06-6267-9206)は現在、古典芸能・芸術を通じた船場地区活性化事業「船場を遊ぼう」の一環で、同エリアの歴史と文化を学ぶ「船場アカデミー」サテライト版の参加者を募集している。

秀吉が演じたという能「高砂」

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 船場エリアのある同区は、大阪屈指の歴史と文化が集積した中心地。その魅力を広く内外に知らせたいと始まった同イベントは、今年で3年目を迎える。「大大阪」と呼ばれた時代を生きた人々に、深く愛され育まれてきた古典芸能と、当時を象徴する近代建築をより身近に心地よく楽しんでもらおうという趣旨。公益財団法人山本能楽堂(同区徳井町)が受託し、大阪商工会議所(同区本町橋2)、船場近代建築ネットワークを加えた3者が協力して開催する。

 「船場アカデミー」は、10月10日・11日に「芝川ビル」(同区伏見町3)で行われた、同エリアの芸能や学問について学ぶ全4プログラムからなる教養講座。「サテライトアカデミー」は同ビル以外で行われる、より小規模な講座・体験など3プログラムをいう。

 25日には、全体に純金箔(きんぱく)貼りを多用して作られた黄金の御座船(ござぶね)で「船上茶会」が行われるが、申し込みが殺到したために既に募集は終了。オーストリアのエッゲンベルク城が所蔵する「豊臣期大坂図屏風(びょうぶ)」に描かれた、秀吉の「鳳凰(ほうおう)丸」がモデルだという。前日の24日に行われる「本町橋船着場イベント」で、同船の見学と乗船が可能。その他、秀吉が演じたという能「高砂」の上演や、かつての本町橋を中心とした歴史を紹介する展示なども行われる(事前申し込み不要)。

 11月13日には、相愛大学本町学舎(同区本町4)で作家・玉岡かおるさんによる「ご寮人(りょん)さんたちの船場」と題した講演会が行われる。玉岡さんは播州(ばんしゅう)から土佐堀川のほとりに移り、そこで4年を過ごした。作品の中には、大同生命(西区江戸堀1)の創業や日本女子大学(東京都文京区)の創立などにも尽力した広岡浅子が目をかけて応援したという、一柳満喜子の生涯を描いた「負けんとき~ヴォーリズ満喜子の種まく日々」など、関西を舞台に女性の活躍を描いた作品を多く執筆している。10月25日まで申し込みを受け付ける(1組4人まで、先着150人)。

 11月14日には、美々卯本店(中央区平野町4)で、同社の薩摩和男社長が「現代『老舗』考」をテーマに登壇する。伝統の味を守り続けるための努力について話す他、特別に出汁(だし)の取り方を明かすという。ソバの製粉工場見学も。10月20日~30日に申し込みを受け付ける(1組2人まで、定員30人、申し込み多数の場合は抽選)。

 いずれも参加無料。申し込みは、往復はがきかメールで山本能楽堂まで。

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