タクシー配車サービスを展開する「DiDi」が4月7日、大阪市内でフードデリバリーサービス「DiDi フード」の実証実験を開始する。
実証実験では、顧客が専用アプリでレストランメニューを注文すると、デリバリースタッフが30分以内に料理を配達する。配達の対象地域は福島区・北区・中央区・西区・浪速区・天王寺区で、本町に配達スタッフ向け施設「パートナーハブ」を設ける。
「DiDiモビリティジャパン」(東京都千代田区)の桜木麗佳さんは「大阪ではDiDiが配車アプリでシェアナンバーワン。認知度が高いため、全国に先駆けてこのエリアでサービスを開始した」と打ち明ける。本町の拠点では配達スタッフの登録業務をするほか、ミーティングスペースや休憩場所なども備える。
同社ではアプリの開発に力を入れており、現場の声を吸い上げて日本人に使いやすいよう仕様を工夫しているという。大阪独自のサービスとして、DiDiの配車アプリ内でも遷移タブを設け、フードデリバリーサービスを選択可能にする。拠点施設では配達スタッフの教育に力を入れており、交通安全教育や衛生面の指導を徹底しているという。
桜木さんは「女性の社会進出を背景に、日本の中食市場はもっとマーケットが広がると考えている。大阪で良い評価を得た後、順次全国にもサービスを広げていけたら」と意欲を見せる。