大阪・本町の「コナイト酒場」(大阪市中央区南本町3、TEL 090-4764-9139)が3月30日から、新型コロナウイルスの感染拡大により自粛閉店している。
閉店に際し仕入れ業者に問い合わせたところ、「開封済みの生ビールが自粛閉店中に腐ってしまう」ことが分かった。そこで、同店を経営する「Kaeru」(備後町3)社長の大崎弘子さんは日頃から同店に通う常連客に対し「4月2日は店を開けてサーバーをセットしておくので、無くなるまで自由に飲んでいい」と連絡した。
大崎さんは「閉店によってビールが腐ってしまうのはもったいない。何より、いつもと違う面白いことがきっかけで気分が少しでも上がれば」と考えたという。
無料で振る舞ったビールは約26杯分。1人1杯。公共交通機関を使わずに徒歩で通える客のみに限定し、時間が重ならないように店舗に入る前にSNSで連絡を取り合ったという。
同店のことを知らない人にも終息後に来てほしいという目的で、終息後に店で使えるチケットなどを提供するクラウドファンディングも4月1日に始めた。開始後24時間で目標額の133%を達成している。
大崎さんは「コナイト酒場の思いを動画にしてプロジェクトページに載せた。いいなぁ、楽しそうだなぁと思っていただけたらうれしい。そして5月か6月か…今は先が見えないが、それぞれがもう安心だと思うタイミングでお越しいただければ」と笑顔を見せる。