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船場に笑いと活気を-「船場寄席」1周年で桂福団治さん、桂文福さんら出演

桂福団治さん、桂文福さんらが出演し、満員御礼となった「船場寄席1周年記念興行」の様子

桂福団治さん、桂文福さんらが出演し、満員御礼となった「船場寄席1周年記念興行」の様子

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 船場センタービルのジョイ船場50(大阪市中央区船場中央1)で10月22日、落語家の桂福団治さん、桂文福さんらが出演する「船場寄席1周年記念興行」が開催された。

公演後の打ち上げでこの日の観客と交流する桂文福さん

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 同寄席は2013年10月から毎月開催。主催は関西演芸協会。テレビの影響などもあり、大阪で寄席が減少傾向になりつつある中で、若手芸人がある程度の持ち時間を与えられて芸を磨くことができる場となっている。また、「船場で『笑』と『食』のコラボレーション!」と銘打ち、ジョイ船場50内の対象店舗で当日のチケットの半券を提示するとさまざまなサービスが受けられる。

 当日は、普段の倍近くの約50席を用意していたが、開場するとすぐに満席となった。追加で席を約10席用意したが、これもすぐに埋まり「満員御礼」となった。

 この日はニューヨークから来日した漫談家・入浴家セントさんが飛び入り出演し、ウクレレ漫談が披露された。その後、桂福団治さん、桂文福さん、桂福丸さんによる落語が披露され、会場は大いに盛り上がり、温かい笑いに包まれていた。最後は出演者と観客で、これからの船場寄席の発展を祈念して大阪締めを行った。

 観客は50~60代の男性が多かったが、中には土地柄もあり会社帰りのサラリーマンの姿もあった。会社帰りに来たという藤井さんは「今日は初めて船場寄席に来た。よかったので、また次回以降も見に来たい」と話した。

 桂福団治さんは「お客さんは皆さん非常に温かかった。船場は古典落語に出てくる町であり、ただ単に落語を楽しむだけでなく、船場の活気をなくしたくない思いがお客さんにもあったのでは」と1周年記念興行を大成功に終えた感想を話した。

 公演後、ジョイ船場50内の飲食店で、観客も交えての打ち上げが行われた。船場寄席の常連だという自営業の島谷さんは「月に1回寄席で大笑いして、その後ジョイ船場50内で飲むのがお決まりのコース。仕事終わりに、たくさん笑って、一杯飲んだら『明日もがんばるぞ』と前向きな気持ちになれる。ずっと続けてほしいし、応援したい」と笑顔で話した。

 桂文福さんは「船場寄席はお客さんとの触れ合いの場にもなっている。私たちも着物を脱ぎ普段着になって、普通のおっちゃんに戻ってお客さんと触れ合っている。打ち上げでは、今度開催する落語会をお知らせしたり、今日の寄席の感想も聞けたり、若手芸人であればアドバイスをもらったり、反省するきっかけになっている」と話す。桂文福さんが、打ち上げに来た観客に日本酒を振る舞う場面も見られた。

 桂福丸さんは1年を振り返って、「1年間やってきて、引き続き応援してくださる雰囲気を感じた。まだまだ生の舞台を初めてご覧になる方が多い雰囲気があるので、リピートしていただけるよう努力していきたい。船場という大阪で最も重要な地域であった場所で、文化を発信するということの意味をもっと発信していきたい。大阪は金銭面でプラスマイナスを考える傾向があるが、文化はそれだけではないということも伝えていきたい」と意気込みを新たにする。

 次回は11月26日に開催。

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