グランフロント大阪から全国、そして世界へ羽ばたくアーティストをサポートするアートプロジェクト「ART SCRAMBLE」(アートスクランブル)。プロジェクト・ディレクターに椿昇を迎えて2021年3月にスタートし、気鋭のアーティストにより生み出された作品をこれまで計32点(全9回)グランフロント大阪内に展示し、訪れる人々に驚きと発見をお届けしてきました。
この度、第10弾としてshogo ogoshi(ogoogo)、YANG YANGによるミューラルアート作品2点を展示いたします。展示場所である北館せせらぎのみち沿いの壁面には、第1弾から、これまで4回(計8作品)ミューラルアート作品を入れ替え展示してきましたが、2023年秋以降、周辺工事の影響により展示を見合わせておりました。今回、工事が終了したことを機に、2年ぶりにミューラルアート作品を展示します。グラングリーン大阪の先行まちびらきや南館グランドオープンを迎え、より一層賑わいをみせる”うめきた”のまちを彩る作品をぜひお楽しみください。
なお、本プロジェクトは今後も定期的な作品の入れ替えを予定しており、中長期的に継続して取り組んでまいります。
■ART SCRAMBLE 第10弾 概要
展示期間:2025年10月10日(金)~2026年3月予定
展示場所:北館せせらぎのみち沿い壁面
展示アーティスト:shogo ogoshi(ogoogo)、YANG YANG
主催者:一般社団法人グランフロント大阪TMO
プロジェクト・ディレクター:椿 昇(コンテンポラリー・アーティスト、京都芸術大学教授)
キュレーター:Mon Koutaro Ooyama(アーティスト)
特設サイト:https://www.grandfront-osaka.jp/artscramble
■北館せせらぎのみち沿い壁面 展示作品
アーティスト:shogo ogoshi(ogoogo)
神戸芸術工科大学 ビジュアルデザイン学科 卒業
シンプルなドローイングからカラフルな表現まで幅広く挑戦し、
旅で出会った文化や風景を作品に取り入れながら、
ポップな軽快さとともに情景を感じさせるような奥行きのある表現を追求しています。
https://www.instagram.com/ogoogo/
展示作品名:「人人人人...」街はたくさんの人が、
集まったり、通り過ぎたり、佇んだり、彷徨ったり、
知ってる人や知らない人、一生関わることのない人まで、
同じ空気を吸って吐いて、混ざりあいます。
アーティスト:YANG YANG
イラストレーター。福岡生まれ、山口県育ち。社会人経験を経て京都の芸術大学を卒業。幼少期からの落書きをルーツに、物語を紡ぐように多彩なモチーフをちりばめたカラフルな作品が特徴。イベントアートワークやライブドローイング、壁画、アーティストMVのアニメーション制作など幅広く活動し、各地で個展やグループ展も開催中。
https://www.instagram.com/yangyang.maru/
展示作品名:「Walking」歩き方は人それぞれ。
走ってもいいし踊ってもいいし
止まっててもいい。
好きに進んでいこう。
【制作の様子】
10月1日(水)から約1週間かけて現地で作品を制作しました。
■プロジェクト・ディレクターからのメッセージ
ノーベル賞を受賞したお二人の記者会見を視聴して感じるのは、過去の受賞者の方々も含めて異口同音に語られる長期的ビジョンや支援の重要性。
しかし、それを伝えるメディアや企業も含めて私たちの社会が真逆の呪縛に縛られざるを得ないという問題は棚上げされたままだ。誰が決めたのかわからない四半期の業績縛り。物価高で毎日のように数十円動く卵の値段を報じ続けるテレビの報道。刹那的な刺激や利益に汲々とする社会の異様な非対称性に、ノーベル賞の発表がある度に愕然とする。
続くこと・続けることを前提に、環境負荷を低減したプログラムを組むスマートさに、全ての組織や領域が全力を傾けなければ我々の未来は確実に萎縮する。
そのような状況に、決して潤沢とは言い難い予算を大切にアーティストたちに配分してきた「アートスクランブル」は、アートというカテゴリーを超えた貴重な一石を投じていると確信できる。
10回の節目を迎え、より幅広く豊かなアートの可能性に挑戦し続ける姿は、大阪を世界的な文化拠点に育てる核となるに違いない。
椿 昇(コンテンポラリー・アーティスト、京都芸術大学教授)
1989年全米を巡回したアゲインスト・ネーチャー展、1993年のベネチア・ビエンナーレに出品。2001年の横浜トリエンナーレでは、巨大なバッタのバルーン《インセクト・ワールド-飛蝗(バッタ)》を発表。2003年水戸芸術館。2009年京都国立近代美術館。2012年霧島アートの森(鹿児島)で個展。2019年「パレルゴン」1980年代、90年代の日本の美術・Blum&Poe、LA・USA。2013年瀬戸内芸術祭「醤+坂手プロジェクト」、2016年小豆島未来プロジェクト、青森トリエンナーレ2017、ARTISTS’ FAIR KYOTOなどでディレクターを務める。芸術経営に関する講演や対談多数。
https://www.metapolice.net/
■キュレーターからのメッセージ
変遷の時代に、時折いろいろな想いを馳せる中秋の散歩すがら、元気に働くお洒落な店や、立派な建築物や、大きな壁画が目に止まって、なんかええ感じ~て思える事って、ほんまに有難いなぁ。何気ない普通の日常に、みんなの遊びや楽しみが溢れてる世界。こんなんがずぅっと続いていきますように。
今回参加してもらったアーティスト達、ogoogoとYANG YANGは、柔らかくて元気な絵を、なにより本人達が楽しみながら描いてくれました。楽しんでる事が伝播していって、周りの緊張をほぐして面白くしてくれるような、、アートってそんな力もあんのん?そらあるんちゃいますか。一回グランフロントのやつ見に行ってみて!
Mon Koutaro Ooyama(アーティスト)
モン コウタロウ オオヤマ(本名:大山康太郎/1979年生)は、日本のストリートアーティスト。京都市立芸術大学美術学部卒。2001年、ライブペイントデュオ「DOPPEL」を結成し、ライブペイントシーンの黎明期からそのスタイルを確立してきた。2014年、取り壊し予定のビルを利用した アートプロジェクト「#BCTION」を企画・監修する。壁画・ライブペイント・ インスタレーション・キャンバス制作や、アートプロジェクトの企画・監修・演出などで活動している。
https://www.instagram.com/mondotooo/