大阪・京町堀に本社を置く精密機器企業「NTN」(大阪市西区京町堀1)が3月1日で創業100年を迎え、3月19日に新人事制度を発表した。
同社は1918(大正7)年に創業した精密機器メーカー。1923(大正12)年に巴商会(西区)と西園寺鉄工所(三重県桑名郡)が提携し、ベアリングの製造販売を開始した。ベアリングとは、自動車や電車など回転する機械の摩擦を減らしてなめらかに回すための部品。
広報・IR部主任の植田智子さんは「一般的にベアリングと言っても想像しにくいが、カメラやスマートフォンなど、表からは回転部分が見えないものにも使われている」と話す。自動車1台に約150個のベアリングが使われており、少ないエネルギーで多く回転させることで燃費が良くなるという。
創業100年を機に導入する新人事制度は、複数のキャリアコースを設けるなど多様な働き方に配慮する。例えば、一般職の従業員は「いろいろな業務を経験したい」「特定分野で専門性を高めたい」など個人の希望でコースを選択できる。植田さんは「働き方の選択肢を増やすことで、ライフステージが変化しても長く働き続けられる人が増えれば」と期待を込める。