大阪・本町のコワーキングスペース「オオサカンスペース」(大阪市中央区備後町3)が11月2日、木陰が大きいためにハワイで「人の集まる木」と呼ばれるモンキーポッドでできた一枚板のバーカウンターを施設内に設置した。
同スペースのオープンは2012(平成24)年で、現在の会員は100人以上。メンバー間の交流が盛んな多様な働き方の受け皿だったが、コロナ禍でイベントを開きにくい状況が続いていた。しかし、運営するKaeru社長の大崎弘子さんは「働くということは、誰かと関わり続けること。交流は私たちに欠かせないもの」と考え、6月から月1度、試験的にバーイベントを開催。会員以外の人も参加でき、毎回20人ほどが集まったという。活発な交流が生まれたことから「この輪の中心に交流しやすい一枚板のバーカウンターを作りたい」と考えたという。
カウンターテーブルに備え付けたのは幅218センチの一枚板。選んだモンキーポッドは枝ぶりが50メートルを超えるという。大崎さんは「コストを抑えるために直接材木店に足を運び、とっておきの一枚を買い付けた」と明かす。設計に詳しいメンバーの協力もあり、昼間はバーの雰囲気を隠せるよう酒類の入る壁面収納を作り付け、バーカウンターは昼間はワークデスクとしても使いやすい高さにしつらえた。
設置当日は35人ほどが集い、互いの仕事や近況について話す交流が多く見られた。設計にも関わった佐田幸宏さんは「みんなが自然に休憩できるカウンターは交流に特化したオオサカンスペースの象徴。しっかり働いた後は、ここでメンバーとの歓談を楽しみたい」と笑顔を見せる。