1月17日、淀屋橋のビル壁面にAR(拡張現実)アートが完成した。
作品はジバンシーのエンブレムデザインや東京オリンピックのユニフォームのデザインなどを手掛けた澁谷忠臣さんと、ARアーティストのKAREZMADが共同制作した壁画。サイズは高さ24メートル、横7メートルで、三休橋筋に面した壁面いっぱいに描かれている。作品は昇り竜をイメージしているといい「淀屋橋エリアの勢いが増すように」という思いを込めたという。スマホアプリ「ARTIVIVE」をダウンロードして壁面にかざせば、音と映像も楽しめる。
ビルは税理士の池田篤司さんの所有。池田さんはアートコレクターとしての顔を持ち、澁谷さんとKAREZMADさんとは古くからの知り合いと明かす。コロナの影響で発表の場を失っているアーティストを応援したいという気持ちで、壁画制作のプロジェクトを立ち上げたと力を込める。
池田さんが蒐集するのは主に同時代に活躍する20代~40代のアーティストの作品で、「若手の成長を見るのも楽しみの一つ」と眼を細める。「美術作品は会社の経費としても計上できる。東京ではコレクションに熱心な経営者が少なくない」と説明する池田さん。「大阪では自分のクライアントにもアートの魅力を伝えたい。今後は淀屋橋をアートの力で活性化させていけたら」と意欲を見せる。