美術展「第3回 なにわの企業が集めた絵画の物語」が10月8日、大阪・阿波座の「江之子島文化芸術創造センター(通称enoco)」(大阪市西区江之子島2)でスタートする。主催は関西経済同友会 企業所有美術品展実行委員会。
同展は今年1月に開催を予定するも、2回目の緊急事態宣言を受け延期に。今回は「新しい生活様式」に沿った対策をして実施するという。
展示作品は関西の企業が所有する美術品など。作品を出品する企業は22社で、42点を展示する。作品はホテルのラウンジ、ビルの共用スペースなどで展示されている絵画のほか、通常は見られない重役室に飾られている作品なども公開する。
企画コーナーでは大阪が「大大阪」と呼ばれた1920~30年代の作品を紹介。当時の大阪は面積や人口が日本一で、世界でも第6位の都市規模だったといい、世界中で流行したスペイン風邪が収束した時代ともいう。その時代と現代を重ね合わせ、当時活躍したという佐伯祐三や安井曾太郎らの作品を展示。その頃に建てられた建築物の建築図面なども紹介する。
同展は今回が最終回。成果は2022年開館予定の「大阪中之島美術館」へ引き継ぐとし、関西経済同友会では3回の実績をもとに同美術館に向け提言をまとめた。展覧会総合監修の大阪大学教授・橋爪節也さんは、この展覧会を通じ「開館の応援ができたら」と話す。
開催時間は10時~18時。月曜休館。入場料は、大人500円、中学生以下無料。10月22日まで。