堺筋本町の福井県大阪事務所（大阪市中央区瓦町2、TEL 06-6231-1023）で現在、パネル展「水戸天狗党 福井に散る」が開催されている。

福井県大阪事務所の前に座る「恐竜博士」

　水戸天狗党とは幕末、尊王攘夷を掲げて決起した茨城県・水戸藩の改革派集団。1864（元治元）年、茨城県・筑波山で挙兵し、京都に向けて約1000人が進行したが、福井県敦賀市で幕府軍に囲まれ降伏したという歴史的事件は、現在放映中の大河ドラマ「青天を衝（つ）け」でも2話にわたり取り上げられた。同事務所では、敦賀市立博物館や大野市歴史博物館で所蔵する資料や、道程の現在の写真などを展示。水戸天狗党事件の概要を紹介する。

　担当者の三宅政弘主任は「ドラマで紹介されるまでは地元福井でもあまり知られていなかった事件」と言い、「水戸天狗党には熱烈なファンがいると聞く。展示には熱心な歴史好きの人が足を運んでくれている」と明かす。

　地元・福井県では、大野市歴史博物館で現在、水戸天狗党の足跡を紹介する企画展を開催中。敦賀市立博物館では7月7日から、首謀の一人・武田耕雲斎の手紙などを展示する企画展を開催予定という。

　三宅さんは「近代日本に変わる前に起こった激動の事件。この機会に出来事を知ってもらい、コロナが落ち着けばゆかりの福井県にもぜひ足を運んでもらえたら」と呼び掛ける。

　展示時間は8時30分～17時。30日まで。入場無料。