大阪・本町で7月、行政書士が建設事業者との事業協同組合「キャリアグローブ協同組合」(大阪市中央区本町橋2、TEL 06-6484-9430)を設立した。
同組合は、個人事務所で活動する行政書士が集まり設立。人手不足に悩む地域の中小建設事業者に加入してもらい、毎月定額の組合費で建設業許可にまつわる煩雑な事務作業を請け負うという。
2019年(平成31年)1月に行政書士登録した「同期」4人で立ち上げた。仲間内で月に1度の勉強会を繰り返していくうちに、建設業の外国人技能実習生の受入課題を解決していこうと意気投合。まずは協同組合を立ち上げ、将来的に監理団体の許可をとることを計画している。
組合代表理事の相澤克典さんは「個人事務所の行政書士は経営が不安定でスキルや報酬額もバラバラ。これでは企業側が安心して仕事を依頼できないのではないかと思った。また、行政書士側も慣れない営業に奔走し、本業のスキルアップがおろそかになる危険があり、双方にとって非効率な状況がある」と分析、組合を形成してビジネスモデルを変えれば、本来取り組むべきサービスを向上させられると考えた。
特に小規模な建設事業者にとって、人手不足は大きな問題。副理事長の萩原聖さんは「2018年の大阪府北部地震の後しばらく、屋根にブルーシートがかかったままになっている家屋が多く、復旧に時間がかかっているのを目の当たりにした。地域に建設業は欠かせないが、若者から敬遠され人が集まらない問題がある。外国人の受入を適正に行うことが解決につながるはず」と力を込める。
同組合では、課題意識を同じくする建設事業者や行政書士の加入を募集し、活動を本格化していく予定。