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大阪北浜の立ち飲み「大衆酒場 ひらやま」、オフィス街で10周年

「大衆酒場 ひらやま」の店主・平山さん。大きな木彫りの看板が目印。

「大衆酒場 ひらやま」の店主・平山さん。大きな木彫りの看板が目印。

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 大阪・北浜の「大衆酒場 ひらやま」(大阪市中央区伏見町2、TEL 06-6232-0070)が昨年末で10周年を迎えた。

名物の「どじょうかば焼き」は1串90円

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 店主の平山雅幸さんが勤めていた飲食店から独立したのは2004年11月。立ち飲みスタイルの店にすることは最初から決めていたという。本町や淀屋橋などのオフィス街を中心に物件を探し、広い間口が気に入った北浜の現店舗での開業を決めた。

 北浜は大阪屈指の金融街であり、多くの製薬会社が軒を連ねるエリア。街を歩く人々にもビジネススーツが目立つ。2004年当時のこのかいわいでは立ち飲み店はまだ少なく、周囲からは「なぜここで立ち飲みを?」という疑問の声もささやかれたという。ドリンクは分かりやすい一律価格にし、リーズナブルな料理メニューを充実させた。スタート時こそ集客に苦労したが、口コミで徐々に客は増えてきた。

 開店当時の客層はスーツ姿の男性客ばかりだったが、10年たった今では女性客も来店も少なくない。週末に店内の半数以上が女性客であることも珍しくなくなったという。ビジネススーツ姿の客と入れ替わりの遅い時間帯にやってくるのは、カジュアルな服装の自営業風の客。さまざまな客層が立ち寄る店になった。「この10年間で立ち飲み屋のイメージが変わってきたのでは」と平山さん。最近では、近隣エリアを特集した雑誌の表紙も飾るようになった。

 店舗面積は約9坪、カウンターには約20人立てるが、混雑時には30人ほどに膨らむ。カウンターがいっぱいになると、窓の桟や壁際のわずかなスペースまで利用して飲むスタイルは、今や同店の名物風景だ。せっかく来てくれた客を満員で断るのが心苦しく、工夫しているうちに壁際飲みが定着したという。内装には古材を使い、あえて懐かしい古めかしい雰囲気を出している。どっしり分厚い一枚板の自慢のカウンターも10年の時を経て、いい風合いになってきた。キッチン上のダクトは実際に使われていた給食用の大きな鍋を素材にしているが、気付く客は少ないという。

 メニューは、開店当初からの同店の名物「どじょうかば焼き」(1串90円)、「マグロ中落ち」(390円)、「和牛ホルモン煮込み」(490円)、「和風クリームチーズ」(390円)、「イカわたバター」(390円)、「目玉焼き」(290円)、「ソース焼きそば」(490円)、「アジなめろう」(390円)など。

 営業時間は16時~24時(土曜は22時まで)、ランチは11時~14時(土曜は休み)。日曜・祝日定休。

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