大阪本町の「丼池(どぶいけ)繊維会館」(大阪市中央区久太郎町3)がリノベーション改装を終え、3月30日に内覧会を行った。
同ビルは、1922(大正11)年に「愛国貯蓄銀行」の店舗として建設。鋼製サイディングで覆われていた外壁が約20年ぶりに元のタイル貼りの姿を取り戻した。
丼池筋に携わる人たちが出資して会館として運営してきた同ビル。地域活動の中でビルの活用方法について話題が持ち上がり、今回のリノベーションに至ったという。
リノベーションを企画した「みんなの不動産」代表の末村巧さんは「服飾雑貨のまち丼池に、新たなクリエーターやデザイナーが出入りすることで活性化を図っていきたい」と話す。
海外でも活躍するデザイナー、柳原照弘さんのデザイン事務所の入居が決定しており、ギャラリーイベントや展示会の企画も進んでいるという。
「大阪船場丼池筋連盟」のひとり木戸一夫さんは「地域の人のための建物から新しい人たちを呼べる場となり、今後の展開が楽しみ」と意気込む。同じく連盟の濱太郎さんは「丼池には先代たちから受け継いだ宝物が詰まっている。このビルがこれからの丼池のアイコンとなっていけば」とも。