大阪・本町の綿業会館近くに、欧風料理店「chef's table VinGeau(ヴィンゴー)」(大阪市中央区備後町2、TEL 06-6224-0841)がオープンして3カ月がたった。店舗面積は15坪、席数は21席。
イタリアンやフレンチなどの欧風料理と常時70種類以上のワインをそろえる同店。船場センタービル地下の「船場女将(おかみ)小路」で営業していた「本町バール月卯(つきうさぎ)」が、約1年の閉店期間を経て移転し、店名を新たに再オープンした。
店名の「VinGeau」は、フランス語でワインを意味する「Vin(ヴァン)」と食通を意味する「Gourmet(グルメ)」の「G」、水を意味する「eau(オー)」を組み合わせたもの。そのまま読むと「ヴァンゴー」だが、店の所在地が備後町(びんごまち)であることから、店名を想起しやすいよう読み方を「ヴィンゴー」にした。
店主の松木美砂さんは神戸出身。実家がレストランだったこともあり、食に関する仕事を続けてきたという。料理人のほか、パティシエやバーテンダー、魚市場やワインショップなどを経験し、2011年に独立開業した。
今回、地下から路面へと移転したことで明るく開放的な店内になり、常連客にも好評だという。「根本にあるのは食材にこだわること。そこは変わらない」と松木さん。特に野菜は神戸・神出町(かんでちょう)や大阪・泉州の農家から、魚は長崎県生月島や鳥取の漁港から直接取り寄せている。
松木さんは「今の仕入れ先に出会ったのは大阪に来てから。大阪はこだわっている者同士がつながり、情報交換をするコミュニティーができやすい」と話す。
料理は「ワインを楽しめる食事」をベースとしており、コースは3種類(7,000円、4,800円、3,500円、全て税別)を用意するが、基本は客と会話をしながら料理を構成していくという。その日入荷した食材をどう調理するか、ワインに合わせて料理を変えるなど、オーダーメードで提供する。
客層は40~50代女性が多いという。「仕事を頑張っている方が多く、皆さん、おいしいご飯に癒やされると言う。そういう人たちにずっと関わっていきたいし、これからも真剣に取り組んでいきたい」と松木さん。「お客さんには『まっきー』と愛称で呼ばれている。家に帰るような感覚で来てもらえれば」とも。
営業時間は12時~14時、17時~24時。