堺筋本町のクリエーティブ産業振興施設「MEBIC(メビック)」(大阪市中央区本町1)が5月1日、設立20周年を迎えた。
同施設は大阪のクリエーティブ産業の活性化を目的に設立。大阪市経済戦略局が設置し、大阪産業局が運営する。大阪で活動するクリエーター同士の交流を促進したり、クリエーターと企業の関係構築ができる場作りなどに取り組んでいるという。2003(平成15)年に南扇町の旧水道局庁舎(北区南扇町6)で開設され、2011(平成23)年3月にカンテレ扇町スクエア(扇町2)に移転。2020年に現在の場所の大阪産業創造館17階に再移転した。
ウェブサイトに掲載するクリエーティブ事業者は動画制作者やカメラマン、ライターなど2118事業所。ビジネスマッチングを求める企業・団体は大阪を中心に全国に広がる。これまでに生まれたコラボレーション事例は延べ4844件で、総事業創出額は16億4,484万円に及ぶ。
クリエーターの業務内容は属人的になることが多いため、同施設では事業者同士の「顔の見える関係性」を大事にしてきたという。堂野智史所長は施設の役割について「コミュニティ作りは道路整備のようなもの。目的地へと走るクリエーターをインフラ面からサポートしたい」と力を込める。「企業・クリエーターの両方にまだまだ可能性がある。今後もより一層コミュニティの層を厚くして大阪の地域経済の活性化につなげていけたら」と意欲を見せる。