大阪メトロ中央線で、新型車両「400系」が4月、運行を開始する。
400系車両は、大阪メトロ(大阪市西区九条南1)が、2025年に夢洲(此花区)で開催される大阪・関西万博をきっかけに開発。「安全性、移動の機能性、車内空間の快適さだけでなく、『乗って楽しい』『夢洲に向かうワクワク感』をテーマに車両を設計した」と説明する。
先頭車両の前面には中央線のカラー・緑色の八角形のデザインをあしらう。座席はロングシートの一般座席のほか、横向きで一人がけのクロスシート座席を設ける。全車両に空気浄化装置と車内Wi-Fiを設置。床を低く設計し、乗降扉の外側、車両内とも優先座席の位置を識別しやすいよう工夫しているという。4カ国語で運行案内する21.5インチ型のワイド液晶ディスプレーや、非常時に乗務員が様子を確認できる防犯カメラを搭載する。
本町の仕事場に通うサウンドクリエーターの40代の女性は「音響機材などで荷物が多いので、快適に座ることができそうな新しいシートに期待する」と話す。
中央線では昨年7月、400系に先行して御堂筋線で運行していた車両を改良した「30000A系」車両を導入。大阪メトロによると、乗客から「車内が明るく開放的で静か」などの声が寄せられているという。
400系車両は2025年までに合計23列車を導入する予定。同社統合設計事務所車両設計課の大野誠二さんは、「お客さまの声を反映しながら改良を重ね、より良い車両を目指していきたい。大阪・関西万博へのムードを盛り上げる一助になれば」と話す。