「ホスピタルアート in ギャラリーIII」が11月10日、大阪・阿波座の「江之子島文化芸術創造センター(=enoco)」(大阪市西区江之子島2)でスタートする。企画・主催は医療の場でのアート活動を推進する団体「ひといろプロジェクト」。
同展は今年で3回目。ギャラリーにベッドを置き患者の視点を体験する展示は、enocoでは2019(令和元)年に続き2回目。プロジェクト代表の川西真寿実さんは「医療とアートはどちらも人の反応が大事で、心から身体に作用する部分がある」と説明する。
作品は、「大人」と「AYA世代」の2種類で、現代美術作家や作業療法士など15名の作家とともに作り上げた。「AYA世代」はおもにがん治療の分野で用いられる用語で、一般的には15歳から30代の思春期・若年成人の年齢層を指す。多感な時期を病室で過ごす患者のケアは、全国的に注目が高まっているテーマという。11月6日と15日にはオンラインで関連イベントも実施。6日は、医療従事者、元患者、川西さんという立場の異なる3人のスピーカーがトークセッションを行う。
川西さんは「コロナ禍で病院への立ち入りがある時期も、工夫して患者さんらとの活動を続けてきた。来場者が、こんな空間がもっとあったらいいなと思える優しい社会のきっかけにしたい」と呼び掛ける。
開催時間は11時~19時30分(最終日は16時まで)。月曜休館。11月21日まで。