関西を拠点に活動するパティシエ・西園誠一郎さんが11月20日、靭公園近くの京町堀にスイーツ専門店「Seiichiro, NISHIZONO」をオープンし、初めてのクリスマスシーズンを迎えている。
西園さんは、心斎橋の洋菓子店「ロワン スタージュ」で人気を集めた「心斎橋チーズロール」を開発し、一躍「スイーツ王子」として話題となったパティシエ。現在は、デパートの催事などでスイーツを販売する他、製菓・調理専門学校で講師を務めたり、飲食業に参入する企業に対して商品開発の監修や指導を行ったりするなど幅広い活動を行っている。11月に独自で開いた同店について、西園さんは「自分らしい菓子作りを追求し、新しい活動を発信する拠点にしていきたい」と意気込む。
西園さんが新たに取り組んでいるのは、香りにこだわったスイーツ。「味と見た目以外にもう一つ足せる要素として、香りがある。人間にはさまざまな感覚があるが、最後に記憶に残るのは香りだという話を聞き、感銘を受けた。この新店では香りに焦点を当てた商品をラインアップし、記憶に残るスイーツを提供していきたい」と話す。
香りにこだわった10種類のオリジナルケーキと、同じく10種類の焼き菓子を提供。特に、看板商品として通年販売を行う予定の「ドラマティック」(540円)は、バラの花びらがのりローズの香りを楽しめる、同店のこだわりを象徴するケーキ。また、焼き菓子では定番のフィナンシェやクッキー以外にも、バターを一切使用せずアーモンドとハチミツで作る「ヌガー」(259円)を用意した。ヌガーは、深刻な懸念となっているバター不足に対応した工夫でもある。
靭公園周辺への出店について、「この地域はオフィスと住宅街が混在していて、大阪市内でも落ち着いた大人の雰囲気を持っている。自分自身が住んでいたこともあり、出店するならこのエリアにと考えていた。近隣の皆さんに通ってもらえる店舗にしたい」と西園さん。今後は、定期的に新商品を発売するほか、店内にイートインスペースを設け、その場でケーキを楽しんでもらうことも考えているという。
12月2日には新作のクリスマスケーキを発表し、ピスタチオのクリームを使ったブッシュ・ド・ノエルなど4種類を販売するという。19日まで予約を受け付けるほか、数量限定で当日販売も行う。
営業時間は11時~20時。月曜~水曜定休(12月23日、24日は営業)。