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淀屋橋・御霊神社で「和の音楽祭」-邦楽と洋楽のコラボ、大団円

「和の音楽祭」で披露された、尺八奏者・山口整萌さんとピアノ奏者・成元牧子さんのセッション

「和の音楽祭」で披露された、尺八奏者・山口整萌さんとピアノ奏者・成元牧子さんのセッション

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 御霊(ごりょう)神社(大阪市中央区瓦町4)儀式殿で11月15日、「和の音楽祭」が開催された。

尺八奏者・山口整萌さんとピアノ奏者・成元牧子さんのセッション

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 同コンサートを企画した「和の素敵」は、「普段使いできる和」をコンセプトに、日本文化や伝統芸能、工芸の素晴らしさを再発見し、日常の中に生かす取り組みを続けている。今回は、一般の日本人にあまりなじみのない邦楽を知ってもらおうと、その良さが伝わる形で同音楽祭のプログラムを構成したという。

 当日は、御霊神社の儀式殿に客席が設けられ、約70人の観客が集まった。中には、和服姿の女性や外国人の姿も見られた。

 音楽祭は、三味線奏者・今藤和歌美さんによる長唄「鷺娘(さぎむすめ)」で幕明け。尺八と篠笛の山口整萌さんや箏(そう)の中しまりんさんなど、日本の伝統楽器の奏者たちに加え、ピアニストの成元牧子さんやギタリスト・荒谷みつるさんとのコラボセッションによるオリジナル曲や、「lovin you」「蘇州夜曲」などが披露され、会場は手拍子で大いに盛り上がり、静かな曲では荘厳な響きに客たちはうっとりと聴き入っていた。最後は観客席からの鳴りやまぬ拍手で幕を閉じた。

 観客は20代~80代の幅広い年齢層の男女で、海外からの観光客や飛騨からこのコンサートを楽しみにしてわざわざ訪れた人もいた。奈良から来たという50代の女性は「邦楽は普段からよく聞くが、このような現代音楽とのコラボはとても新鮮だった。和の音楽になじみのない人にも親しみやすくて良いと思う」と話し、ドイツから来たという男女は「素晴らしかった。こんなに興味深いコンサートは初めてだ」と目を輝かせていた。

 「和の素敵」の今西さんは「観客の多くから、『尺八や箏でこんな音楽が聴けるとは思ってなかった』『和楽器で現代の音楽をやることに違和感がまったくなかったし、むしろ今まで聴いたことがない音楽だった』『長唄三味線って古くさいものだと思っていたけど、しっくりと心に入ってきた』などの感想を聞いた」と笑顔を見せる。

 「このような声を受け、来年の初夏までに、『和の音楽祭』第2弾の企画に取り掛かっている。次回は、古典と和楽器を使った現代音楽の演奏とセッションと共に、古典の面白さ、豊かさ、柔軟性を知ってもらうために、例えば舞踊や『乙女文楽』とのコラボも考えている。たくさんの若手のミュージシャンにも参加してもらい、20代や30代の男女にもっと楽しんでもらえる音楽祭にしたい」と意気込む。

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