大阪・北浜の大阪取引所(大阪市中央区北浜1)前にある五代友厚像を含む周辺エリアが、NHK朝ドラファンの注目を集めている。
視聴率20%超えをキープしているNHKの朝ドラ「あさが来た」。ヒロインの脇を固める個性豊かな登場人物のうち、ひときわ注目を集めるのがディーン・フジオカさん演じる五代友厚だ。
明治維新後、大阪経済の立て直しに貢献したことから「大阪の恩人」とたたえられてきたものの、近年は銅像もろとも半ば忘れ去られていた感があった。
一方、放送開始後は状況に変化も。ドラマで五代を知ったファンが銅像前でカメラを構える姿が見られるようになった。府内外から観光客が「五代さま聖地」として訪れるようになったほか、五代を「再評価」した地元住民の姿も増えたという。
土佐堀通りに面した光世証券(北浜2)前や五代が初代会頭を務めた大阪商工会議所(本町橋2)前の銅像でも同じく変化が。近隣に立ち並ぶオフィスビルへ出入りする会社員らが、カメラを手にした女性ファンの様子を不思議そうに眺める姿も見られる。
NHKは今月7日、明日22日の放送で五代が最期を迎えることを発表。「毎朝の楽しみがなくなってしまう」と話していた30代女性ファンの様子には、早くも「五代ロス」の兆候がほの見える。
ドラマ同様にきりりと「男前」の銅像は、今後、「五代ロス」のファンを慰める救世主としての役割を担うことにもなりそうだ。