グルメやエンタメで考える新しいまちづくり
提供:竹中工務店 取材・制作:船場経済新聞編集部
「Smart Camp Lab.(スマートキャンプラボ)」とは、2022年に大阪・本町で始まったイベントで、今年で4回目となります。
開催の目的は「持続可能なまちづくりに向けた実証実験」。
ビルや道路などの「不動産」と、キッチンカーや可動家具のような「可動産」を組み合わせて、まちの新たな魅力を引き出すというイベントです。
今年は9月16日(火)~18日(木)と10月7日(火)~9日(木) 、24日(金)~27日(月)の3回に分けて開催。
今回の記事では、9月に行われたイベントレポートと、10月の出店情報&見どころをご紹介します!
9月に出店したのは4店舗。各店舗は10月も出店します。
ランチタイムは近くでお勤めの方がずらりと並び、夜は会社帰りにワイン片手に楽しむ人でにぎわっていました!

ベジブルキッチンは、お野菜たっぷりのメニューで本町のオフィスワーカーを支えるダイニングレストラン。実店舗は北御堂の北側にあります。
キッチンカー周辺はカレーのおいしそうな匂いでいっぱい!食欲をそそられます。

写真は「シュリンプスパイスカレー」(800円)。大きなエビが3匹も載っていてぜいたく!
メニューは野菜いっぱいの「タコライス」(800円)、色とりどりのフルーツが入る「グリークヨーグルトボウル」(1,200円)などで、どれもおいしそうでした。
10月7日(火)~9日(木)11:30~13:30
10月24日(金)~26日(日)11:30~13:30

元気いっぱいのテーマソングでおなじみの「おおきにコーヒー」が、御堂筋までやってきました!

コーヒー(S=109円)や大阪名物のミックスジュース(S=250円)などのドリンクのほか、オムライス(950円)や限定スイーツもありました。
おおきにコーヒーは午前から夕方までの通し営業。
ランチ後のコーヒータイムや、お昼のおやつタイムにぜひ。
10月24日(金)、27日(月)10:00~16:00

「ICOROBA Cafe Terrace(イコロバ カフェテラス)」は堺市の大仙公園にあるカフェテラスで、開放的な空間でBBQもできるお店です。

特製ソースのサンドイッチは本店でも人気のメニュー。夜はワインに合いそうなおつまみもそろっていました。
10月7日(火)~9日(木)11:30~13:30

淀屋橋ODONA1階にある、こだわり食材のお店が出店。
フルーツのサンドイッチと、ALL国産の手作りジャムが人気です!
10月27日(月)15:00~18:00

夜はぶどうの名産地、長野県塩尻市からワインがやってきました。
当日はコンクール受賞の特産ワインが並び、どれにするか迷うほど。

秋の夜風に吹かれて飲むワインは格別!
ワイングラス片手に、立ち飲みバーのように楽しむ人でいっぱいでした。

北浜の人気ベーカリーで、本店は12年連続でミシュランの星を獲得した実力派フレンチ。
人気のパンとわらび餅を販売します。
10月7日(火)~9日(木)11:30~13:30
10月25日(土)~27日(月)11:00~16:00

食べログ百名店に選出された本格インド・ネパール料理店。
名物のビリヤニがカレーと一緒にお弁当になって登場します!
10月24日(金)・25日(土)・27日(月)11:30~13:30
10月25日(土)14:00~16:00

料理長は国産ごまで名高い鹿児島県・喜界島出身。
名物の麻婆豆腐の丼と、香り高いごまドレッシングを販売します。
10月24日(金)・26日(日)・27日(月)11:30~13:30

季節のフルーツのタワーパフェが人気のカフェ。
アーバンネット御堂筋ビル1階にあるお店の周辺では、いつも果物の甘い香りが漂っています。
持ち歩きできるフレッシュフルーツのメニューが登場予定なので、フルーツ片手にイケフェス巡りはいかがでしょうか?
10月25日(土)・26日(日)14:00~16:00
不動産と可動産の組み合わせは、「店舗×キッチンカー」だけではありません。
今年は「劇場」(不動産)と「モビリティ」(可動産)の組み合わせで、これまでにないエンタメ空間を創出します。「扇町ミュージアムキューブ」での映画鑑賞と、本町での食事をバスで移動して体験するというユニークなイベントです!
バスの中ではAIラジオを放送。劇場体験を参加者同士でシェアすることで、いっそうワクワク感を盛り上げます。
参加者募集の情報はInstagramかXで。下記アカウントをぜひフォローしてください!
尚、チケット申し込みはPeatixからとなります。
すっかり大阪の秋の風物詩になった「生きた建築ミュージアムフェスティバル」、通称「イケフェス」。今年は10月25日(土)、26日(日)に行われます。
イケフェス巡りで船場に訪れたら、Smart Camp Lab.で一休みするのはいかがでしょうか?
こちらのアンケートに答えると、各店舗で使えるお得なクーポンがもらえます♪
会場:御堂ビルディング外構 (大阪市中央区本町4丁目1−13)
最寄り駅:大阪メトロ本町駅 4番・5番出口
インフォメーション: smart-camp-lab
株式会社竹中工務店 スマートコミュニティ本部 大西卓さん
2022年に実証実験が立ち上がった背景には、コロナ禍があります。
当時はパンデミックが世界に広がり、社会のルールが大幅に変わった時代でした。御堂筋からも人の姿が消え、まちににぎわいを生み出していた飲食店などのサービス業は、大きな打撃を受けました。
その後、行動制限が撤廃されたことでまちに人は戻りましたが、コロナ禍での経験で浮き彫りになったのは、にぎわいを創出し、持続していくことの難しさでした。
今後、パンデミックや災害の有無に関わらず、日本では人口減少が続くことは避けられず、活気の中心となる不動産(固定店舗など)や、それを支える建設業の市場規模も縮小していくことが想定されます。
こうした社会環境の変化に柔軟に対応し、まちの魅力を高めていくにはどうしたらよいのか――その問いに対する一つの答えとして描いたのが、当社による「XaaSビル&コミュニティ」と名付けたまちづくり構想でした。
「XaaS(ザース)」とは多様なサービス(X)が提供される仕組みを意味します。この構想をもとに、XaaSを取り入れたビルと、移動手段や家具といった可動産を組み合わせて、持続可能なコミュニティ作りをいかに実現できるか。その実証実験の場として始まったのが「Smart Camp Lab.」です。
京都大学小見山研究室と連携し、制作・研究する木製家具「CoLoT」を使った店舗。端材・廃材を活用した組み替え可能な可動木製家具を使い、循環社会における展開可能性を検証する。
開始から4年目を迎えた現在も、私たちは毎年新しいテーマを掲げ、継続的に試みを重ねています。ゴールは「一過性のイベント」で終えることではなく、仕組みとしてビジネスに組み込み、持続可能なかたちでまちのにぎわいを実装していくことにあります。
現在は御堂筋を舞台に実証実験を続けていますが、今後は場所にとらわれず、さまざまな都市や地域に展開できる柔軟なモデルとして広げていくことを目指しています。
そして何より、この取り組みを支えているのは、まちに集う方々の存在です。ぜひ、大阪都心・船場御堂筋に足を運び、キャンプに出かけるようなワクワクした気分で、この場を体験していただければ嬉しく思います。