大阪・肥後橋の「大阪YMCA会館」(大阪市西区土佐堀1、TEL 06-6441-1123)で3月26日、子ども食堂イベント「上田Kitchen. Y」が開催された。主催は大阪YMCA。
大阪YMCA国際専門学校高等課程教員の桐山泰典さんは2年前から、地域の貧困や食の問題に取り組むため子ども食堂を開きたいと考えていたという。昨年12月、主任教員の公原恵理子さんが創作料理店「上田慎一郎」(土佐堀1)で食事中に子ども食堂の話題になり、店主の上田慎一郎さんが意欲を示したことがきっかけで今回の初開催に至った。
桐山さんは「子ども食堂というと貧しい家庭や子どものみが対象に思われるかもしれないが、経済状況や年齢に関わらず誰でもみんなで一緒にご飯を食べるイベントとして企画した。交流から近隣住民のコミュニティーができ、安全や防災にもつながれば」と話す。
献立は「じゃがいものニョッキ 鶏もものクリームソース」「ゴロゴロ野菜のポトフ」「腹ぺこさんのためのおにぎり」の3品。上田さんは「無料だが、きちんとおいしい料理を提供する。レストランで出す料理と同じ工程で作り、目の前で仕上げた料理を味わってほしい」と話す。
運営には同校の教員のほか、生徒や卒業生、系列校の大学生などもボランティアで参加し、会場準備や調理、配膳を行った。花見風にブルーシートを敷いた部屋で、約100人の参加者が振る舞われた料理を味わった。
桐山さんは「今回は大阪YMCAで集めたクリスマス献金(募金)で予算をまかなった。今後は未来に向けて継続していける仕組みづくりをしていきたい。食材の協賛なども集められたら」と意気込む。