大阪市中央区役所(大阪市中央区久太郎町1)が現在、転入出手続きに訪れる人で連日混雑した状態が続いている。
同区は2015年度の国勢調査で人口増加率が18.2%と、大阪市のみならず、全国でもトップクラスの伸び率を記録した。同調査による増加人数は大阪市内トップの1万4350人。
同区役所では例年、入学・入社・異動のタイミングに当たる3月~4月は転入出手続きが集中するため混雑が発生する。時間帯や手続きの内容によっては待ち時間が最大1時間近くにもおよび、ピーク時には列を作って待つ人たちであふれかえる。
柏木陸照中央区長は「人口増加の要因の一つとして、世の中が『脱車社会』に移行していく中で、中央区は徒歩圏・自転車圏の充実度が高いからではないか」と分析する。
同区は、空室を貸したい人と借りたい人のマッチングを手掛ける民泊プラットホーム大手「airbnb(エアビーアンドビー)」が調査した「2016年に訪れるべき世界の16地域」で第1位に選ばれている。
本町・船場エリアでは現在、高層大型マンションの建設が相次ぎ、初の地下鉄本町駅直結マンションの建設も予定されている。
柏木区長は「都心だからといって過密というわけではなく、『空中』はがら空き。まだまだポテンシャルを秘めている」と、同区の人口増加がもたらす経済効果に期待を寄せる。