医薬品製造・販売メーカー「田辺三菱製薬」(大阪市中央区道修町3)が5月12日から、新本社ビル2階の史料館を一般公開する。
1678(延宝6)年創業の同社は、2009年まで本社を置いていた道修町(どしょうまち)に今年2月、地上14階・地下2階建ての新本社ビルを完成させた。4月1日にはそれまでの拠点であった北浜から移転し、新社屋での業務を始めた。
地下鉄淀屋橋駅・北浜駅に近い道修町は、古くから「薬の街」として知られている。江戸時代には「日本に入ってきた薬は、まず道修町に集まる」とも言われ、現在も製薬会社の本社ビルが数多く立ち並ぶ。
新社屋建設に伴い設けた史料館は、「広く一般に医薬品業界について知ってもらおう」との思いから、通年公開する。同社のルーツをたどる「くすりの道修町ゾーン」、歴史をたどる「あゆみゾーン」、現在の試みや未来を紹介する「いまと未来ゾーン」の3エリアで展開する館内は、外国人来館者に対応した英語の案内版や音声アナウンスを備えるほか、子ども向けにタッチパネルで薬に関するクイズを出題するなど、若い世代の来館者も意識した構成となっている。
開館時間は10時~17時(ホームページで要来館予約)。入館無料。同社休業日および土曜・日曜・祝日休館。