特別展示「『食足世平(しょくそくせへい)』の実現に生涯をかけた企業家 日清食品創業者 安藤百福」が11月1日、大阪企業家ミュージアム(大阪市中央区本町1、TEL 06-4964-7601)で始まった。
安藤百福が1958(昭和33)年に世界初のインスタントラーメン「チキンラーメン」を発明して今年で60周年となることを記念し開催する。現在放送中のNHK連続テレビ小説「まんぷく」では百福と妻・仁子(まさこ)が主人公夫婦のモデルとなっている。
会場では百福の名言と解説のパネル16点、自宅の寝室で枕元に常に置いていたというメモと鉛筆などの愛用品、毎年正月に書いていた年頭所感の色紙を複製したもの、雪の中でゴルフをする百福の写真など、百福にまつわる資料を展示する。
百福が「チキンラーメン」開発に至った時代背景を知るための資料として、戦後の配給統制下における庶民の生活が伺える資料10点も展示する。同ミュージアムの上野尚子課長は「戦後の食糧難という時代背景を知ることで、百福さんがなぜ『食』の分野に進むことになったかを知る手掛かりになる」と話す。
上野さんは「企業家であり、発明家でもあった百福さんの、何度失敗しても夢に向かってやり抜く強い気持ちや信念のすごさを感じられる展示になっている。朝ドラは私も一視聴者として見ているがとても面白い。相乗効果で来場者が増えたらうれしい」と笑顔を見せる。
開催時間は10時~17時。月曜・日曜・祝日・年末年始休館。入館料は300円。2019年2月20日まで。1月25日には関連イベントとして講演会を予定する。