映像制作会社「サムシングファン」(大阪市中央区淡路町1)がドローンを使った空撮サービスを始めるなど、空撮映像コンテンツの需要が徐々に高まってきている。
ドローンはコンピューターによる遠隔操作が可能な無人航空機のことで、かつては主に軍事目的で利用されていたが、現在では手のひらサイズにまで小型化され、一般利用の幅も広がっている。主な活用例としては、カメラを搭載した空撮、農薬の散布や農作物の生育状況の管理など。荷物の配送手段としての研究も進められている。
年間700本の映像制作を手掛ける同社は昨年11月、ドローンを使った空撮を始めた。住宅展示場や病院、イルミネーションを上空から撮影し、映像制作の素材として活用している。
同社の薮本直樹社長は「ドローンが比較的手に入れやすい価格になり、小型でも性能のいいものが出てきたことで一般利用の敷居が低くなった。飛行が制限される場所もあるが、住宅展示場や公園など上空から撮影することで普段あまり見ることのできない角度からの映像が撮れる」と話す。
「例えば、駐車場が広い施設を上空から撮影することで、その広さを確認してもらうことができる。ユーチューブなどで動画を配信すれば、空撮という特殊な映像を使った動画はまだ少ないので視聴者の印象に残りやすいのでは」とも。
ドローンが一般にも広がりつつある中、墜落による事故や混雑した場所での利用によるトラブルも発生している。日本では政府がドローンの使用を規制する方針を固めるなど、具体的な運用ルールが制定される動きもある。