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肥後橋のレストラン「Bacci」が閉店 料理通じたグローバル活動へ

「和洋折衷 Bacci」店主稲葉加都彦さん(右)とスタッフのスレスタ・リテスさん

「和洋折衷 Bacci」店主稲葉加都彦さん(右)とスタッフのスレスタ・リテスさん

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 大阪・肥後橋のレストラン「和洋折衷 Bacci(バッチ)」(大阪市西区江戸堀1、TEL 06-6225-3386)が4月15日、閉店する。

「和洋折衷Bacci」の店名を体現する提灯

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 2011年1月にオープンした同店。店主の稲葉加都彦さんはこれまで、出身地の三重県の食材をなるべく人口の多い都市で消費し、地方を活性化させる「地産都消」を掲げ、自治体や企業などとも連携を図る取り組みを展開してきた。

 同店では、全従業員の正社員化、年中無休など独自施策も行ってきた。2015年のオープン4周年の際には、「持ち帰り用や弁当などこれまでと異なる業態をやりたい」と宅配用弁当店を出店した。近隣の企業から数十個単位の注文を受け、常連客もついたが、「食べる人の顔が見えず、作り手の想いが届きにくい。自分には向いていないと分かった」と短期間で終了を決断。実践的な経営を7年間続けてきた。

 開店当初の客単価は4,500円だったが、現在では6,500円。美容や健康に配慮した具材とだしにフワフワ食感の山芋を入れた「薬膳メレンゲ鍋」は女性客に人気で、これまでに約2000食を売り上げたという。

 稲葉さんは閉店を決めた理由について、「店は順調だが、ずっと違和感があった。料理人としてできることは店だけではない。ここで店を続けているだけでは目標を実現できない」と話す。

 今後は前職の創業者と新たな事業を展開する予定という。稲葉さんは「お客さま、スタッフなど皆さまに支えていただき感謝している。これからは外国で日本食の豊かさを伝えるイベントなど、料理を通じグローバルな活動を展開していきたい」と意欲を見せる。

 営業時間は、11時30分~14時、18時~23時。ランチは木曜・日曜のみ。月曜定休。

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