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本町ガーデンシティと北御堂で「能」のストリートライブ-公共空間でアピール

本町ガーデンシティのエントランスホールで上演される「土蜘蛛(つちぐも)」

本町ガーデンシティのエントランスホールで上演される「土蜘蛛(つちぐも)」

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 山本能楽堂(徳井町1)は10月11日、本町ガーデンシティ(大阪市中央区本町3)のエントランスホールと北御堂(本町4)で「ストリートライブ能」を開催する。

「ストリートライブ能@北御堂」で上演される「石橋(しゃっきょう)」

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 大阪で「世界陸上」が開催された2004年から、同能楽堂が取り組んでいる活動。「公共の空間で、偶発的にその場に居合わせた不特定多数の人たちが能を見て、その魅力を感じること」を目的に開いている。「能は室町時代から続く世界最古の仮面劇。戦国武将に愛され、豊臣秀吉も舞った能だが、現在では敷居が高いと思われがち。広く知ってもらいたい」という。

 本町ガーデンシティで行われる「船場ストリート能」では、初心者にもわかりやすく解説した後、謡(うたい)を練習し、20分程度のダイジェスト版の「土蜘蛛(つちぐも)」を上演する。同演目は、「能の中でも最もダイナミックでスペクタクルな、千筋の糸が飛び交う迫力ある能」だという。終演後、参加者は能面をかけて写真撮影できる。

 おおさかカンヴァス推進事業と連携し、北村章さんが描く巨大な老松の作品「影向ーようごうー」の前で上演する。これまでスケールの大きい、豪快な筆致の絵画作品を描いてきたアーティストが、御堂筋に面する公共的屋内空間で同時期に上映される能の舞台と響き合う、巨大な新作を発表。時代の最先端の思想を内包する現代アートと700年続く日本を代表する伝統芸能である能とが融合する。

 北御堂では「ストリートライブ能@北御堂」と題して、LEM空間工房の長町志穂さんの影絵の前で、「石橋(しゃっきょう)」を上演する。「浪花文化そろい踏み影絵」は、能や文楽、上方歌舞伎、上方落語など、大阪の文化をテーマとした大型影絵によって大阪文化の魅力を発信する「光と陰のアート」。「能」の影絵のモデルは山本能楽堂の山本章弘さんで、その縁で新しく改修された山本能楽堂の建築照明のデザインも担当している。

 同能楽堂事務局長の山本佳誌枝さんは「大阪随一の都市空間である御堂筋の特徴を生かし、今までにない新しい文化的なにぎわいを創出できれば」と話す。

 開催時間は、本町ガーデンシティ=14時~15時、北御堂=18時~18時40分。いずれも入場無料。

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