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3Dプリンターを組み立てる講座、本町のコワーキングスペースで大阪初開催

3Dプリンターを組み立てる参加者(提供:久岡健一フォトグラファー)

3Dプリンターを組み立てる参加者(提供:久岡健一フォトグラファー)

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本町のコワーキングスペース「オオサカンスペース」(大阪市中央区備後町3)で3月9日、3Dプリンターを自分の手で組み立てる講座が大阪で初めて開催された。

大人と一緒に3Dプリンターを組み立てる中学3年生の男女2人

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 設計図が無償公開され、改良・再配布が自由な3Dプリンター「RepRap(レップラップ)」を基に唯一国内で開発されているのが今回作った「atom(アトム)」。アトムを誰でも組み立てられるようキット化したものを使って講座が開かれた。当日の受講者は約20人。

 3Dプリンターはまだまだ扱いが難しく、店頭やネットショップで購入しただけでは使いこなすのが難しい。しかし、専門家が使い方のコツやつまずきやすい点を伝授し、自作することでメンテナンス方法を理解するため、家に帰ってからも不安なく使うことができるという。

 講座を主催した加藤大直さん(Genkei代表)はオリジナルの3Dプリンターを次々と開発し、現在までに開発した3Dプリンターは6種に及ぶ。2012年4月から同講座を、東京を中心に開き、延べ130人以上が受講した。

 「自分の手で組み立てられて自由に扱えることにほとんどの人が驚く感動を与えられることがうれしい。完成した瞬間、3Dプリンターで実現したかったものが見える人がいる。そして目が輝き、アイデアを得た、これで夢がかなうと話す。その現場に立ち会えると、講座をやって良かったと感じる」と加藤さん。「個人でも扱える3Dプリンターが登場し、一人でモノを生み出せる。モニターの中からモノとして外に出力できる。これが革新」とも。

 受講者の一人で、神戸の大学でリハビリテーションが専門という中川昭夫さんは「3Dプリンターに期待を寄せている。義手や義足といった、一人一人違う量産しづらい分野の試作品に使えれば」と期待を寄せた。プロダクトデザイナーの下岡英司さんは「家庭用品のデザインが中心で試作が必要になる仕事が多い。今までは試作品のデータを作った後、国内や中国に外注していたが、これからは自分で作って、すぐに見られる。明日からすぐ使えるらのでうれしい」と話していた。

 次回開催は4月13日。参加費は、キット込みで15万7,400円、見学は3,000円。同施設のイベントページで現在、参加を受け付けている。

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